書評『情報理論(甘利俊一)』

チューリングやノイマンと並んで、現在の情報社会の理論的ブレイクスルーを成し遂げた立役者としてのシャノン。彼についてわかりやすく解説した本はあまり多くはなく、それよりは情報理論の基礎一般を噛み砕いて解説しながら、かつシャノンの役割や情報処理の考え方も伝えてくれる本書は基礎を理解する入門書として秀逸。こうした視点、ものの捉え方を前提にして建築や都市を学ぶ、考えることは、既に現在の社会が入り込んでしまっている現状に対して圧倒的に不足している部分のはず。ぜひ学生さんにも実務をする人にも読んで欲しい一冊。

KT