書評『ビーイング・デジタル(ニコラス・ネグロポンテ):Being Digital (Nicolas Negroponte)』

主にWired Magazineに書かれた、なんと90年代前半の原稿をまとめた本なのに、今読んでも十分に新しくて当時の予測も驚くほど具体的に未来を言い当てていてなかなか驚きの一冊。MITメディアラボ発起人の一人でもあり、情報としてのBit、物質としてのAtomとの概念や現実におこるであろう現象を一般向けにとりまとめ、そうした概念がいかに昨今のDigi-Fabやインタラクティブ表現、多様な社会基盤としての情報技術の基礎になっているかをとても良くまとめてくれている。2014年の僕らが、未だにこんな理解と現実で生活していて良いのかという(積極的な)疑問も自然に沸いてくる。

KT